お地蔵さん修復記(その十一)搬入~ご遷座法要


1.搬入~仮安置


令和4年1月19日
お大師様が嵯峨天皇から我らが本山「東寺」を賜ったのが弘仁14年(832年)正月19日です。なんと!この記念すべき東寺勅給・真言宗立教開宗1199回目の記念日に10か月間の保存修理を済ませたお地蔵さん(本躰)が弘済寺に帰ってきました。

本来の帰るべき場所の地蔵堂ではなく、仮安置が本堂になりました。この後、地蔵堂の台座と光背が修理に入りますので、これより1年間は本堂にて皆様をお迎えします。


2.ご遷座法要


法要は時節柄、寺総代と修復関係者並びに篤信者数名に参拝人数を絞らせていただき、感染対策をして執り行いました。お地蔵様、10か月ぶりの帰山でしたので、一先ずはゆっくり寛いでもらおうと、、宇佐美社中のサポートを受けながら寺族より献茶をさせていただきました。

Special Thanks

高野槙    吉村総長
茶道道具一式 宇佐美先生
献茶式お手伝 宇佐美社中

お抹茶のお水 弘法のつき水/鈴木さん(檀家さん)

蓮の上生菓子 松尾屋さん

生け花/客殿 相田さん(檀家さん)

お供物    万葉うどんさん

仮安置台敷布 朝子さん/和子さん
検温・消毒器 野地くん

カメラ    ゆうちゃん/うにどん    


3.修理報告・調査報告


法要終了後、三乗堂 中さんより、全29頁に及ぶ「法雨山弘済寺蔵 地蔵菩薩坐像修理報告書〔本体〕」に添って修理報告をしてもらいました。引き続き本事業のアドバイザーとしてずーっと関わっていただいている神奈川県立歴史博物館学芸員の神野祐太氏から補足説明をしていただき、次に鎌倉国宝館館長の山本勉先生から、当山地蔵菩薩と両脇侍の二童子(掌善童子・掌悪童子)について、興味深い講話をしていただきました。皆様、お忙しい中ご出席していただきお話までいただきありがとうございました。