お地蔵さん修復記(その七)木地完了・鎹・捨て膠


1.鎹(かすがい)について


焼き漆(やきうるし)

 錆の発生を防止するためにトースターで鎹に漆の焼き付け行います。今回はステンレス製なので、錆びにくい金属ではありますが、念入りに「焼き漆」を行いました。

 焼き漆をした鎹を打ち付けている様子。漆でコーティングされた鎹は真っ黒です。

 

焼き漆をした鎹を打ち付けている様子。漆でコーティングされた鎹は真っ黒です。

 

 

 元々鎹が打たれていた3箇所に焼き漆を行った鎹を打ちました。 


2.木地完成


本躰の木地完成の写真を撮影しました。

木地完成前                  木地完成後


3.宝珠について


〔木地仕上げした宝珠〕

 漆を刷り込む前にエタノールで油分を拭き取ります。

 

〔木地固めをした宝珠〕

 宝珠は漆下地の漆箔仕上げにします。木地固めは、生漆を木地刷り込む作業です。修理では国産漆を使用します。

 木地固めの役割は、木地を丈夫にすること。木材のヤニ防止。次の工程の錆漆のウルシオールが木地に染み込まないようにするため(剥落防止になります)。

 


4.捨て膠(すてにかわ)


木地完成した本躰の補作箇所、木屎漆(こくそうるし)箇所、剥落箇所に2%の膠液(にかわえき)を塗布しているところです。

 

木地に薄い膠水を染み込ませ、乾かすことによって、このあと木地の上に塗る胡粉や絵の具の定着力を高め、亀裂防止になります。