お地蔵さん修復記(その二十七)台座(蓮弁)補彩古色~組み上げ


蓮弁を葺く様子(漆箔後の蓮弁)

【台座】

1.蓮弁 補彩古色→組み上げ 

 補作を行った蓮弁は、胡粉下地→漆塗り(呂色漆)→漆箔(金箔を漆でおす)を行った。

 その後、蓮肉部に蓮弁を葺いた。元々1段目〜5段目までは竹釘、6段目は銅釘で固定されていたが、蓮弁が1枚1枚重く、しっかりと固定を行う必要があったため、真鍮釘ですべて固定した。葺き方は、元々葺いていた形に合わせた。


補作後

胡粉下地

呂色



2.全体組み上げ、胡粉下地

 補作がすべて終わった後、仕上げのための下地、胡粉を施した。

 

胡粉下地を行った全体の様子(正面)

胡粉下地を行った全体の様子(側面)




3.補彩、古色

 胡粉下地を整えた後、アクリル絵の具で補彩、古色を行った。


蓮肉部上面

胡粉下地

蓮肉部上面

補彩・古色仕上げ

蓮弁

箔押し

蓮弁

古色



4.修理銘札

 本修理の修理銘札は、框部の新補した背面材に取り付けた。

 

修理銘札

框部背面材に取り付けた